トップページ > 印刷業界のお話 > 印刷会社の現状 > オフセット印刷頼みの限界
経済産業省が2004年に調査した工業統計によると、印刷業界全体の出荷額(売り上げ)は約7兆円です。
出荷額を品目別(種類別)で見ると、平版印刷物(オフセット印刷物)の約4兆2000億円がもっとも多くなっています。
次が、特殊印刷物(紙以外のものに印刷する)で約6700億円です。オフセット印刷物は、特殊印刷物の約6倍もあります。
つまり印刷会社はその売上をオフセット印刷物に依存していることがわかります。
しかし、肝心のオフセット印刷物の売り上げは、4兆9500億円の売上を記録した1995年をピークに減少を続けています。
したがって、今後の印刷業界は、オフセット印刷物の縮小に対応していかなければいけません。
ひとつには、ほかの品目に切り替えることが考えられます。
しかし、写真製版と凸版(活版)印刷物はオフセット印刷物同様、縮小を続け、今後売上が回復する可能性はありません。
特殊印刷物と、凹版(グラビア)印刷物には手堅さがあります。そして、今後、成長が見込めるものに、フォトマスクがあります。
現状では、金額的にはまだ多くはありません。
このフォトマスクは、印刷業界だけでなく、ガラスメーカーなどの他のメーカーも製作しています。
印刷業界は、製版技術の延長でフォトマスクの生産技術を開発しました。
したがって、今後は、従来の印刷に関わらない分野にも進出していくべきといえます。