トップページ > 印刷業界のお話 > 印刷会社の現状 > 縮小する印刷業界
経済産業省が2010年に調査した工業統計によると、印刷業界全体の出荷額(売り上げ)は約6兆円です。
ほかの業界、たとえば自動車製造業は47兆円です。
それと比較すると、印刷業界の出荷額は小額ですが、新聞や出版が、どちらも2兆円強であることを考えれば、印刷業が決して小さな産業ではないことがわかります。
しかし、印刷業自体の規模を見ると事情が違ってきます。印刷業界の売上・企業数・従業員数の3つは、1990年以降減少を続けています。
経済産業省の工業統計は、印刷産業を5つに分類します。
すなわち、印刷業、製版業、製本業、印刷物加工業、印刷関連サービス業の5つです。
この中では、製版業が顕著に落ち込んでいます。
製版業がほかの業種に比べて大きな縮小を見せている原因としては、印刷工程のデジタル化が進んでいることが考えられます。
本来製版はアナログであったが、デジタル化によって、ほかの業種、とくに印刷業が製版に進出してきたのです。
見方によっては、印刷業界全体の売上の減少が、
印刷業界のデジタル化を促すことになったとも考えられます。