トップページ > 印刷業界のお話 > 印刷会社の経営を変化させるために > コストの負担と印刷の関係
印刷物を印刷するには、実際の印刷に入る前にかかる手間が非常にたくさんあります。
印刷の前の工程、それを前工程といいますが、そこには、多くの人員や機材を投入する必要があり、それに伴うコストが発生します。
出版物、たとえば書籍や雑誌などでは、出版社がそのコストを負担するのが普通ですが、商業印刷、たとえばカタログなどでは、そのコストの大部分を印刷会社が負担します。
印刷の価格自体で前工程分のコストに充当できたので、印刷会社は、そのコストを請求してきませんでした。
しかも、最近では、前工程の価格の引き下げを顧客から要求されるようになりました。
最近は、顧客自らオフィスアプリケーションを用いて、ページ制作を行なっていることと、デジタルカメラを利用していることから、顧客からすれば、前工程がすんでいるので、その分の価格の引き下げを要求されているのです。
しかし、それらのデータは、そのままで印刷用に使えるものではなく、印刷会社が作り直す必要があるのが実際です。
その為印刷会社は、従来のビジネスモデルの再考を求められています。
すなわち、印刷ビジネスそのものの見直しと改善に加えて、印刷に関連するビジネスの周辺のビジネスをもビジネス化していく必要があります。