トップページ > 印刷業界のお話 > 印刷会社の経営を変化させるために > 印刷の海外進出
印刷は、従来、言語の壁に守られて、国内で受注、生産が行なわれてきました。
文字、およびその文字を並べる方法(文字組み)に関しては、各国固有の習慣があり、外国のオペレータでは処理できないことがありました。
しかし、ここ最近の10年の傾向として、
海外で日本語の印刷物が制作されたり、輸入されることが増えてきています。
中国や韓国での生産が中心となっていてその理由は人件費の安さが魅力であることと、レイアウトソフトに特殊なスキルを必要としなくなったことが理由です。
DTP初期のレイアウトソフトは、写植、版下制作の技術や知識がなくては使いこなせない代物でした。
しかし、現在のレイアウトソフトは、ワーブロよりも簡単に操作できるものとなりました。
そのため、日本語が読み書きできないオペレータにも、日本語組版が可能なのです。
校正用に日本語が読めるスタッフがいるだけで十分です。
それとは別に、日本の印刷会社の海外展開も増えています。
これは、海外に進出して、現地の企業の受注のためというより、海外に生産拠点を移転している国内メーカーの印刷物を受注する目的からのものです。
メーカーにとっては、現地の印刷会社との間で、やり取りを一からはじめるよりも、すでに取引を繰り返している日本の印刷会社に発注するほうが便宜なのです。